離婚における財産分与
離婚協議の財産分与についてトラブルはありませんか?
- 離婚原因は妻(夫)にあるので分けたくない!
- 専業主婦だったので離婚後の生活費が心配
- 生命保険も財産分与の対象になるの?
- 土地ってどうやって分けるの?
- 財産分与で分割払いってできるの?
夫婦で築いた財産をどう分配するかはお互いの今後の生活を大きく左右します
離婚をする際に必ず話し合わなければならないのが「財産分与」です。
基本的な財産分与の割合は2分の1が一般的です。
しかし、一般的な分割の仕方では納得できないケースも良くあります。
離婚後の生活を支える大切な資金の問題ですので、一方が不利にならないよう財産分与に関する知識はしっかりと身に着けておきましょう。
離婚における財産分与の対象と分け方についての基礎知識
財産分与の対象となるもの
- 自宅
- 預金
- 株
- 生命保険
- 車
- 退職金
- 学資保険 など
※結婚前から持っていた財産や遺産などは対象にはなりません。
財産分与の種類
- 清算的財産分与
財産分与のうちで最も中心となるものです。
結婚している間に夫婦間で協力して形成した財産の清算、つまりそれぞれの貢献度に応じて公平に分配するやり方です。 - 扶養的財産分与
離婚をした場合に夫婦の片方が生活に困窮してしまうという事情がある場合に、その生計を補助するという扶養的な目的により財産が分与されることをいいます。 - 慰謝料的財産分与
本来財産分与と慰謝料は別物ですが、両方ともにお金の問題ですから、慰謝料と財産分与を区別せずにまとめて財産分与として請求をしたり、支払いをすることがあります。
これを慰謝料的財産分与といいます。
財産分与の協議の前に知っておくべき税金について
財産分与には税金がかかります。
また、慰謝料の名目でも贈与と判断されて税金がかかる場合があります。
離婚後に行う財産分与(名義変更)に対しては、贈与税はかかりません。
しかし、下記のような税金がかかる場合もありますので、納税の準備をしておいた方が安心でしょう。
名義変更による登録免許税
財産分与で不動産の名義変更を行う場合は、その手続の過程で法務局へ登録免許税の納税が必要となります。
固定資産評価額×2%(20/1000)で求められます。
例えば、3000万円の不動産であれば、60万円の税金を支払うことになります。
不動産取得税
財産分与で住宅を貰った側には、固定資産評価額の3%が不動産取得税として課税されます。
しかし、控除などで納税額が0円になる場合もありますので、お住いの県税事務所へ確認しておくと安心です。
譲渡所得税
財産分与で、その財産を取得した時点よりも、財産価格が上昇している時にその差額利益に対して課税される税金です。納税義務者は財産分与をした側にあります。
財産分与はプラスの資産だけでなく借金などマイナスの債務も対象になります
財産分与と聞くと、預貯金や不動産などプラスの財産ばかりを思いがちですが、財産にはもちろんマイナスのものもあります。
それが借金やローンなどで、夫婦の共同生活を営むために生じた債務ということになります。
基本的には、プラスの財産からマイナスの財産を差し引いた額を分配する方法がとられます。
【財産分与の対象となる債務(借金)の例】
- 不足した生活費を補うために借り入れた借金
- 家族で使うために買った車のローン
- 家族で居住するために購入した住宅のローン
【財産分与の対象にならない債務(借金)の例】
- ギャンブルのための借金(夫婦の一方が自分のためだけに借り入れたお金)
離婚協議で財産分与について争いになってしまったら弁護士にご相談ください
お互いの納得できる財産分与ができるかどうかで、離婚後の生活を大きく左右します。
離婚問題について弁護士へ依頼することは、ひとりで戦うより何倍も心強い味方がいると思ってください。
経験豊かな弁護士に相談することで、相手との交渉を有利に進めることができます。