佐藤法律事務所ブログ

あなたの条文(3月9日) 刑法39条

日付から、日付の数字に関連する条文を紹介するこのコーナー、3月9日の今日は、「39条」がらみの条文を紹介したいと思います。

「39条」で有名なところといえば、遡及処罰の禁止、一事不再理を規定した憲法39条もありますが、今回は、刑法39条を取り上げたいと思います(憲法39条は来年以降で)。

検索していたら、1999年公開の「39 刑法第三十九条」という森田芳光監督の映画があるようですね(今度見てみたいと思います)。

さて、刑法第39条は、刑法の第7章「犯罪の不成立及び刑の減免」のところに規定されております。同条は、「心神喪失及び心神耗弱」について定めており、

第1項では、「心神喪失者の行為は、罰しない。」とされ、第2項では、「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。」とされております。

判例によると、心神喪失と心神耗弱とは、いずれも精神障害の態様に属するが、その程度を異にし、前者は、精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力がなく、又はこの弁識に従って行動する能力のない状態を指称し、後者は、精神の障害がいまだ上記能力を欠如する程度に達しないものの、その能力が著しく減退する状態を指称するものと定義されております(大審院昭和6年12月3日判決等)。そして、これらに該当するかどうかの判断は、法律判断なので、専ら、裁判所の判断にゆだねられているものとされております(最高裁昭和59年7月3日決定)。

なんか難しい話になってしまいましたが、犯罪とされている行為をしたとしても、「心神喪失」とされれば、処罰されないこととなりますし、「心神耗弱」とされれば、刑が減軽されますので、刑事手続上、行為当時に行為者がこのような精神状態であったかどうかは、大きな争点となり得るのです。

大きく報道されるような事件などで、「被告人(行為者)の精神鑑定を行う」などという話を耳にすることがあると思いますが、この条文に該当するかどうかが争点になっていると考えていただけるとよいと思います。

 

 

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