ふるさと納税
2019年08月14日
弁護士の佐藤剛志です。
先日の総務省がふるさと納税の寄付総額を発表しました。
平成30年度は、約5,127億円で前年比の約1.4倍だそうです。
平成31年6月からの返礼品についての規制を前に、駆け込みで寄付した人が多かったのではとの評価があるようです。
その裏付けとなるのかもしれませんが、新しい制度で適用を除外された4つの市町村が受入額で1~4位を占めていました(ふるさと納税で多くの寄付金を集めた市町村といえます)。
これらの市町村は、地場産品以外の品物や高還元率のギフト券や旅行券などを返礼品としていたので、指導を受けていたのですが、それだけ返礼品に人気があり、返礼品目当てに多くの人がふるさと納税を利用したと考えられています。
福島県内でも新制度で税の優遇適用期間を制限された中島村の受け入れ額が最も多くなっていました。
次に多かったのがいわき市でした。
そして、ふるさと納税で集めた金額に対して返礼品の調達・送付等に係る経費の率が55%ということでした。
ふるさと納税による寄付金の税額控除が多かった市町村(本来入ってくるはずの税金をふるさと納税で他の市町村に持っていかれた市町村といえます)は、大都市の市町村(東京都は特別区)でした。
大都市の税収を地方にまわすという意味では、ふるさと納税の効果は出たと考えられますが、経費が55%ということは、その分税収が減ったと考えることもできます。
私もふるさと納税をしたことがありますが、どの市町村にするかということを考えるときには、返礼品も1つの判断にしました。ふるさと納税をする人の多くは、このような思考で考えると思いますので、税の公平な分担という観点からすると、過剰な返礼品競争に歯止めをかけるということは、必要があることだったのでしょうね。