相続人のない土地
2019年06月21日
弁護士の佐藤剛志です。
6月10日のブログ(←https://sato-law.com/blog/post-1406/)で、所有者不明土地法を取り上げましたが、財務省は、相続人がないと見込まれる土地について、国有化などにより、問題の拡大を防ぐ仕組みを整備する方針を公表しました。
相続人がないと見込まれる土地について、寄付や贈与の方法により国に帰属させる仕組みを設けるべきと指摘しています。
ただし、一定の利用価値のある土地を想定しているようです。
もともと利用価値のある土地であれば、相続人の不存在により国庫に帰属させた後の処分は比較的容易だと思われます。スムーズに取得できさえすれば、あまり問題はないように思います。
問題は利用価値のない土地についてだと思います。この点は財務省も問題だと指摘しているのですが、対策として売却促進などを上げています。
しかし、利用価値がないと思われる土地をわざわざ取得する人がいるのか、ということが考えられますので、具体的な対策はなかなか難しいのかなという気がします。