震災のルポルタージュ
2019年04月23日
弁護士の佐藤剛志です。
先日、書店で見かけた震災についてのルポルタージュを読んでみました。
彩瀬まる著 「暗い夜、星を数えて 3・11被災鉄道からの脱出」(新潮文庫)というルポルタージュです。
作家である著者は、仙台からいわきの友人を訪ねようと常磐線を南下しているときに新地駅で地震に遭ったそうです。
その後、津波を逃れて避難所で過ごしたことや地元の家庭に宿泊させてもらったこと、震災後ボランティアでいわき市の久之浜町で活動した時の様子、震災当時に宿泊させてもらった方々との再会などが書かれています。
そして、地元の人間ではない外の地域の人間が震災を体験したという視点から、単なるルポルタージュではおさまらない深い内容がかかれていると思います。
私も、震災直後は原発事故などの不安から東京に避難していましたので、特に放射線の不安について著者の書かれていることは、複雑な思いで読んでみました。
被災地の者にとっても、被災地の外の者にとっても、あの震災について考えさせられる内容ですので、興味のある方は、一読されてはいかがでしょうか。