GPS
2017年04月08日
弁護士の佐藤剛志です。
3月15日に無令状でのGPSを使用した捜査方法について、最高裁は違憲とする判断を示しました。
今回は、「GPS」を利用して証拠を集めるケースについて考えてみたいと思います。
最近では、夫の浮気を疑った妻が、夫の車にGPSを取り付けて、浮気現場を押さえたというようなことも多々あるようです。
GPSから得られる情報は、不貞を証明するためには重要な資料のひとつにはなりますが、これだけで不貞の事実を証明できるかというと、そうとも言えません。
実際に、裁判官は、ひとつの証拠だけではなく、さまざまな事情、証拠を総合的に考慮して、不貞の有無を判断します。
「この証拠があるから、絶対に事実はこうなんだ。」という先入観にとらわれて仕事を進めていくと、あとで大きな落とし穴にはまる危険があります。
仕事は、緊張感をもって、慎重に取り組んでいかなければいけないと常日頃肝に銘じて行っていきたいと思います。