ゲノム編集食品
2019年03月22日
弁護士の佐藤剛志です。
厚生労働省がこの夏にもゲノム編集食品について、厳格な安全性の審査を経ないで届出制で販売を認める方針を示したそうです。
「ゲノム編集食品」?「遺伝子組み換え食品」のこと?
食品関係の開発に会ったっている方や遺伝子の知識のある方には、両者が違うことは当然のことなのかもしれませんが、私は分かりませんでした。
「遺伝子組み換え食品」は、もともとその個体が持っていなかった遺伝子を外部から導入することで変化を持たせた食品
「ゲノム編集食品」は、もともとその個体が持っている遺伝子について変異を起こすことで変化を持たせた食品
という違いがあるそうです。
「遺伝子組み換え」は、例えば酸っぱい果物に別の甘い果物の遺伝子を掛け合わせて甘くしようとするものですが、狙い通りに改良できるかは、偶然に期待するところが多いそうです。また、その安全性の検証も慎重さが要求されると思います。
「ゲノム編集」は、もともとその個体が持っている遺伝子を操作するので、ある程度狙い通りに改良できるそうです。
「遺伝子組み換え食品」に比較すると「ゲノム編集食品」の安全性は確保されていると考えて、今回、厚生労働省は、届出制での販売を認めたと思いますが、人為的に遺伝子を操作しているので、慎重にした方が良いのではないかと思います。
原発についても、政府が安全性は確保されていると言い続けてきたにもかかわらず重大な事故が起こりました。
人間は分からないことには、不安を抱くことが多いです。
本当に安全な技術なのか、その検証は慎重すぎるに越したことはないと思うのですが…。