キッズゾーンと高齢者
2019年06月24日
弁護士の佐藤剛志です。
先日滋賀県大津市で保育園児が交通事故に巻き込まれた事件がありましたが、政府がこの事故を受けて、「キッズゾーン」を新設するなどの緊急対策を決めたそうです。
また、施設外活動中の子どもを見守る「キッズガード」事業も実施するそうです。
さらに、高齢者の事故対策として「自動ブレーキ」の搭載義務付けや急加速防止機能を持つ車の未運転できる限定免許の創設も検討しているそうです。
交通事故だけではないですが、人間はミスを犯すものということを前提に、人間がミスした場合に車両や設備でどのようにカバーするかということをしっかり考える必要がありますね。
高齢社会白書では、60歳以上の人の外出時の移動手段について調査したところ、56.6%の人が自分で運転する自動車と回答したそうです。そして、自分で車を運転する人の67.4%がほとんど毎日運転しており、その割合は都市の規模が小さいほど高くなるそうです。
つまり、公共交通機関を利用しにくいところでは、移動手段として自分で運転せざるを得ないという状況にあるということでしょう。
このような状況を考えると、高齢者の移動手段をどのように確保するか、そもそも車に頼らない街づくりなど総合的な対策が必要という結論になるのでしょうね。
なお、高齢社会白書では、支えられるべき高齢者は何歳以上かということを調査したところ、70歳以上と回答した人が約8割ということです。
60~74歳までは「75歳以上」、75歳以上では、「80歳以上」と回答した割合が最も多かったということです。
「高齢者」というと、どうしてもマイナスのイメージで捉えられるものなのかもしれないので、自分自身が「高齢者」であるとは、なかなか認識しにくいですね。