空き家増加
2019年05月15日
弁護士の佐藤剛志です。
連休直前に公表された総務省の住宅・土地統計調査で、平成30年10月1日現在の空き家が846万戸と平成25年にくらべて26万戸増加したという結果が出ました。
空き家には賃貸用の住宅で入居者がいない状態のものが、空き家全体の約50.9%ですが、その割合は減少傾向にあり、転勤や入院などにより長期不在の住宅や取り壊し予定の住宅(「その他の住宅」というくくりになっています)の割合が約40.1%と増加傾向にあるそうです。
「その他の住宅」の空き家の増加は、住宅の老朽化による処分・解体などの問題がありますので、今後十分な対策が必要となっていくでしょう。
ところで、この統計では、どのような住宅が建てられているか、「住宅の建て方」という統計があります。
一戸建、長屋建、共同住宅に分けられるのですが、近年では共同住宅の割合が増加しています。
特に東京や大阪などの都市圏では共同住宅の割合が高くなっています(東京71%、大阪55.2%、なお沖縄も59%ですが、住宅用地の問題もあるのかもしれません)。
また、都市部では高層化の傾向にあるということです(15階以上の共同住宅が、東京、大阪、兵庫、神奈川、福岡、愛知の6県で全国の7割以上を占める)。
反対に、地方では共同住宅の割合は低くなっています。
住宅の建築などからも都市部に人口が集中していることが分かりますね。
なお、いわき駅周辺でも、最近は10階を超えるマンションがいくつか建築されています。
利便性などを考えると、ある程度人口のあるところでは、住宅の共同化、高層化などが進んでいくのでしょうか。
反面、利便性がやや劣る地域では、空き家が増えていくのでしょうか。