観光公害
2019年04月04日
弁護士の佐藤剛志です。
最近はインバウンドで外国人旅行者が増加しています。
平成30年度は、日本を訪れた外国人が約3119万人で、そのうちの約9割が観光客だそうです(日本政府観光局調べより)。
出国日本人数は約1895万人だそうです。
以前は出国日本人数の方が、訪日外国人の数より多かったのですが、平成27年から逆転しています。日本人の出国者数は毎年1600万人~1800万人で推移していますので、近年の外国人旅行者の増加は際立っていますね。
これは、外国人観光客を増やそうとする政策にもよるのですが、外国人旅行者が増えすぎて、観光公害ということが言われています(もちろん外国人全てがマナーが悪いわけではありませんし、日本人にもマナーの悪い観光客はいます…。)
外国人受け入れのための宿泊施設の建設等の再開発などで、伝統的な街並みが損なわれるという事態もあるようです。
外国人に日本のことを知ってもらい、日本の経済もよくしていくということは重要なことではあります。
しかし、観光資源となる伝統的な街並みや地域の風習などは長年積み重なってできたものなので、観光客を呼ぶために、それが損なわれるということは避けたいものです。
話は大きくなりますが、石油や石炭などの化石燃料のエネルギーは過去の長年の地球の営みの中で生成されたもので、それを現代の人間が食いつぶしているということは考えらえます。
街並みといった人が創り上げた観光資源についても、現在の経済を回すということで食いつぶすことがないようバランスの取れた政策が必要だと思います。