自動運転
2019年03月01日
弁護士の佐藤剛志です。
国交省が事度運転について、車種ごとに走行可能な道路環境や制限速度などを定める方針を固めたそうです。
今国会提出の道路運送車両法改正案に盛り込むそうです。
一般道と高速道、地域(都市部か過疎地域か)、天候や時間等で細かく条件が設定されるということです。
確かに車種によってどのくらいの自動運転の性能を備えているかは異なるとも考えられるので、安全性の観点から走行条件を細かく設定する必要はあるのかもしれません。
しかし、運転者にとってみれば、この区間は自動運転に任せていいのか、自分で運転すべきなのか迷うことになるでしょう。
自動運転の条件を満たしている区間と満たしていない区間が断続的に続くような場合、自動運転の条件を満たしている区間だと思っていたが、満たしていない区間を自動運転で走行中に事故を起こしてしまった場合は、やはり運転者の責任が追及されることになってしまうといった問題が生じると思われます。
そうすると、高速道路など道路条件が一定のところは別として(それでも天候等により自動運転が不可とされる場合もあるかもしれませんが)、万が一に備えて結局は自分で運転することになるかもしれません。
自分で運転しなくてもよいというせっかくの自動運転のメリットを十分活用できないことが生じてしまうかもしれません。
自動運転の普及を考える場合、技術的な面からではなく、法制度の面からもまだ検討する必要のある事項は多いと思われます。