佐藤法律事務所ブログ

民法解説シリーズ 総則編3

 

弁護士の佐藤剛志です。

今回は、「意思表示」についてです。

現行法は、「第五章 法律行為」に「第二節 意思表示」の規定を置いています。

これまで説明した「権利能力」、「行為能力」、「意思能力」とは、法律行為を行う主体の一般的な能力について規定したものでした。
そもそも、これらの能力がなければ法律行為をすることができないというものです。
これに対して、意思表示は、個々の法律行為が有効かどうか、その行為ごとに判断されるものです。

「意思表示」とは、一定の法律効果の発生を欲する意思を外部に対して表示する行為をいいます。

例えば、物を売買する場合は、売主の「売ろう」という意思表示と買主の「買おう」という意思表示が合致して初めて売買契約が成立し、売買という法律の効果を発生させることができるのです。

日常生活でスーパーやコンビニなどで商品を購入するときに、このようなことを意識している人は少ないと思います。
しかし、法律的にきちんと分析すると、コンビニで弁当を買おうとしてレジに持って行った場合、「このお弁当を買います」と意思表示したと考えられるのです。
そして、店員さんが商品を渡して代金を受け取った場合、「このお弁当を売ります」という意思表示をしたと考えられ、お弁当についての売買契約が成立することになります。
(正確に説明しようとすると、もう少しきちんと構成しないといけないのですが、一応このような感じで考えておいてください。)

普通に買い物をしているような場合は、意思表示に問題があることはあまりなく、売買契約が成立することに問題はありません。
しかし、思い違いをしていたとか意思表示自体に誤りがあった場合(法律的には、「意思表示の瑕疵」という言葉を使います)。

例えば、本当は焼肉弁当を買おうと思っていたのに、のり弁をレジに持って行った場合はどうなるでしょうか。
その場で間違いに気づけば、店員さんに話をしてのり弁に代えてくれるでしょうか、気付かなかった場合後で代えてくれるでしょうか。

意思表示に瑕疵がある場合の法理行為の効果については、その法律行為にかかわった者のうちだれの保護が必要になるのかという視点で考えるとよいと思います。

次回以降、「意思表示の瑕疵」について説明したいと思います。

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