浮気って罪ですか???(その3)~浮気と不倫と不貞と②~法律に規定があるのはどれ?
2022年04月05日
浮気と不倫と不貞の関係は何となくわかったと思う。
では、これらは法律上どのように扱われているのだろうか。
これらの言葉のうち、法律の条文に規定があるのは、「不貞行為」のみである。
逆に言えば、「浮気」とか「不倫」といった言葉が書かれた条文はないのだ。
そして、その不貞行為も、条文上現れるのは、たった一回だけである。
それは、次の条文である。
「(裁判上の離婚)
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することがで きる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
(以下略)」
民法770条は、裁判上の離婚に関する規定であるところ、第1項はいわゆる「離婚原因」について規定している。
不貞行為は、離婚原因の筆頭に置かれているのである。
(ひとこと)
不倫について書いているネットの記事を見ていたら、不倫の定義を書いた上で、「法律で定められています」などと書いているものがあった。
しかし、「不倫」という文言は法律上見受けられないし、「不倫」についての定義をしている規定もない。
一方、上記のように、民法770条1項1号には、不貞行為という文言はあるものの、不貞行為がどういうものかについては規定していない。
そこで、「不貞行為」とはどういう行為なのかが問題となる。
次回は、「不貞行為」について検討していくこととする。